本計画は日田市郊外の数年前に開発された造成地に位置するが、まだかなりの未整備の空地が残っている状態であった。そのため焼き杉を全外壁に採用し新しい景観を創造することを意図した。

この焼き杉はクライアント、学生達とワークショップを行い製作したもので、また薪ストーブの保管用薪を塀のように周囲に積むことで木の柔らかい雰囲気をトータルに演出した。

クライアントが森林関係の企業に勤務していたこともあり、日田杉を構造も含めて全面的に活用することは当然の流れであったが、内装壁材だけは国産材の合板を使用することになった。廃棄に問題のある石膏ボードは一切使用していない。

1階は最小の天井高とし、2階の床を薄く、子供部屋も屋根裏部屋のような雰囲気を作り出している。ただ、リビングの大半を吹き抜けとしてその低さを感じさせないような配慮を施している。